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MacでAVCHDを扱う

MacでのAVCHD問題について、iMovieを使った簡単な方法を紹介しています。

(※2009.11.9少し追記しました)

最近のビデオカメラの多くはAVCHDというHDビデオフォーマットを採用していますが、編集・書き出し・保存といった行程を全てフルハイビジョンのまま行うというのは結構大変な作業です。少なくとも、家庭用HDビデオカメラの普及率に対して家庭用パソコンで行えるHD動画編集というのは結構ハードルが高いようです。

といってもビデオカメラには専用のAVCHD編集ソフトが付属しているので、簡単な編集や書き出しはそれで済みます。しかし、それで済まないのがマックユーザー。付属ソフトはほぼ100%マック非対応だからです。

以下に、家庭レベルでMacでAVCHDを扱う方法を書いてみます。

iMovieでできるもん

Macに付属している iMovie が既にAVCHDの読み込みに対応しています。正確にはiMovie08以降となり、旧iMovieHD では対応していません。
iMovie では読み込み段階で AVCHD を自動的に AIC(Apple Intermediate Codec)へ変換し、.movファイルを編集することになります。それ以降は iMovie の編集機能で自由に編集し、用途に合わせて書き出します。
もしビデオ共有サイトにHD画質でアップしたい場合は、「共有」→「QuickTImeを使用して書き出す」を選択し、オプション設定のビデオフォーマットに「H.264」イメージサイズに「1280×720HD」とするとHD画質で書き出すことが出来ます。

問題1:iMovie 読み込みでのファイルサイズが肥大化

元がAVCHDという高画質軽量データだけに、iMovie 読み込みでの変換後はかなり肥大化していしまいます。元のAVCHDも保管、その何倍ものサイズの編集用データも増えて行くとなると大容量ハードディスクがいくつ合っても足りません。

そこでToast。Macでは定番のToastですが、Toast 10 TITANIUM では主にAVCHDへの対応が強化されています。
ToastではAVCHDからmp4に一括変換が可能なため、mp4を素材として iMovie で編集書き出しすることができます。AICのmovファイルを作らないため全体のファイルサイズはかなり小さくなります。1万円台のソフトなので割と気軽に導入できます。

問題2:AVCHD データとして書き戻すことが出来ない

現状では編集したデータをAVCHDとして書き戻すことはできません。
つまり編集した映像をカメラに書き戻してフルハイビジョンテレビなどに接続して鑑賞することが出来ません。パソコンで見たり、画質を落としてDVDに焼く事はできると思いますが、そうなるとHDで撮った意味が無くなってきます…。

Blu-Rayドライブや別のHDビデオ機器があれば可能ではありますが、メーカーの専用ソフトウェアが対応していない限り Mac 本体のみではどうしようもないようです。

それぞれの目的によって方法はいろいろ

Macでやろうとするといろいろと面倒なのは事実です。
しかし、いくらフルハイビジョンと言っても、実際撮ったもの全て編集して大型ハイビジョンテレビで観る訳ではなく、再生環境を考えればBlu-Ray再生機やHDテレビは誰もが持っているものでもありません。
それよりもYouTubeやVimeo、FlickrなどがHD対応した今、映像の共有・公開においてはパソコンの方が楽しいし便利という人も多いはず。

  1. 出来る限り高画質で残すという意味で、AVCHDはとりあえず全てそのまま外付けHDDなどに保存しておき、素材として半永久保存する。
  2. 必要な部分だけ扱い易いフォーマットに変換して iMovie のようなお気軽ソフトで編集し、YouTubeやVimeo、FlickrといったHD対応サービスにアップして楽しむ。場合によってはBlu-rayドライブを購入し、Blu-rayDiscにオーサリングする。

というスタンスがよいのかなと思います。

参考サイト

AVCHD Front Page:AVCHDに関する総合案内@MacDTV情報ひろば
http://www.macdtv.com/InfoCenter/FrontPage/AVCHD.html

追記 2009.11.9

ビデオ技術情報誌 ビデオアルファ 2009年11月号にて、『AVCHDの撮影と編集』という特集がなされていました。ノンリニア編集環境の現状ということで、PremierPro CS4 によるAVCHD編集、FinalCutPro7 によるAVCHD編集など詳しく書かれています。

Macで、という訳ではありませんが、2009年末現在でのワークフロー考察として結構参考になる内容でした。

Posted on 2009/05/13IDEAS and TOOLS ,

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